
親族になりすまし、80代女性から現金計350万円をだまし取ったとして、23歳と25歳の男が再逮捕されました。山形県内での被害や、当時16歳の少年に対する脅迫・監禁などの容疑も含め、両容疑者の逮捕はこれで5回目となります。
何度も捜査の手が及び、逮捕を重ねてもなお犯行をやめられない事態に対し、「なぜそこまでして詐欺を続けるのか」「中毒のようになっているのではないか」と疑問や恐怖を感じる方も多いのではないでしょうか。
犯行を繰り返してしまう裏には、個人のモラルの問題にとどまらない3つの構造的な要因が存在します。
1. 「手軽な高収入」が脳を狂わせる(ギャンブル依存に似た刺激)
特殊詐欺の「受け子(現金の受け取り役)」や「出し子(ATMからの引き出し役)」は、SNSの「闇バイト」などを通じて募集されるケースが後を絶ちません。一度の実行で数万円〜数十万円といった大金が手に入るため、努力や時間をかけずに金を得る感覚に一度味をしめると、金銭感覚が麻痺していきます。
この手軽な成功体験は、脳内でドパミンが過剰に分泌されるギャンブル依存症のメカニズムと酷似しており、自分の力で抜け出すことが非常に困難になります。
2. 組織による「脅迫と監禁」抜け出せない泥沼
記事内にも「当時16歳の少年に対する脅迫や監禁の疑い」とあるように、特殊詐欺グループの末端に一度足を踏み入れると、自力で抜け出すのは容易ではありません。
首謀者や指示役は、末端の実行役に対し身元情報(免許証や家族の連絡先)を握り、「警察に行ったら家族に危害を加える」「飛んだら(逃げたら)追い詰める」といった強烈な脅迫を行います。逮捕のリスクを感じてやめたいと思っても、組織からの報復に対する恐怖心から、命令に従い続けざるを得ない泥沼にはまっていくのです。
3. 「余罪追及」による再逮捕の繰り返し
なお、「5度も逮捕されたのに犯罪を繰り返した」という点に関しては、犯罪のシステムだけでなく警察の捜査手順も関係しています。
特殊詐欺グループは同じ期間中に何件もの詐欺行為を並行して行っていることが多く、警察は1事件ごとに逮捕・勾留を行って取調べを進めます。そのため、今回のケースのように「過去に行った別の被害者への犯行」が捜査で次々と裏付けられ、結果として「再逮捕が5度繰り返される」という形になります。
まとめ
特殊詐欺は、高齢者の大切な財産や真心を踏みにじる極めて悪質な犯罪です。そして同時に、実行役として足を踏み入れた者にとっても、金銭的依存と組織からの恐怖支配によって人間性を壊され、二度と引き返せない破滅へと向かう「依存症的構造」を持っています。
「短時間で稼げる」「簡単な仕事」という甘い言葉の裏には、警察による度重なる逮捕と、人生の破綻しか残されていません。
Let’s redoing!
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