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はじめに:日常化した情報漏洩通知と「自衛」の時代

連日のように大手企業や公的機関からの情報漏洩ニュースが世間を騒がせています。日本経済新聞やゆうちょ銀行をはじめ、信頼していた組織から謝罪や注意喚起のメールが届くことも珍しくなくなりました。

しかし、事件があまりにも日常茶飯事となったためか、テレビなどの大手メディアでは大規模な事故を除いて個別の漏洩を深く取り上げなくなっています。ニュースにならなくても、私たちのメールボックスには静かに「お詫びとお知らせ」が届き続けているのが現状です。

もはや「企業側が防いでくれる」と信じ切ることはできず、個人の側でパスワードの管理やフィッシング詐欺への警戒など、自衛対応をとるしかない時代に入ったと言えるでしょう。

カード会社からの「保険資料送付」の電話で感じた違和感

そんな中、利用しているクレジットカード会社から1本の電話が入りました。

内容は「会員様向けの保険サービスのご案内資料をお送りしたい」というもの。ここまではよくあるカスタマーサービスの一環ですし、資料を取り寄せて読む程度であれば特段のリスクもないと考え、送付自体を断る理由はありませんでした。

ところが、担当者はこう続けてきました。

「送付する資料の種類を選定するため、現在の健康状態や、通院されている場合は具体的な病名を教えてほしい」

この言葉を聞いた瞬間、強い違和感を抱かざるを得ませんでした。

なぜ「資料を送るだけ」の段階で繊細な個人情報が必要なのか

保険契約の「申し込み(告知)」段階であれば、病歴や通院歴の開示が必要不可欠であることは理解できます。しかし今回は、あくまで「どのようなサービスがあるかを知るための無料資料請求」の段階です。

医療情報や持病(センシティブ情報)は、氏名や電話番号以上に厳重な管理が求められる極めて重要なプライバシーデータです。情報漏洩事故がいつどこで起きてもおかしくないこの世の中において、単なる検討段階の資料送付のために、なぜそこまでリスクを冒して病名まで明かさなければならないのでしょうか。

担当者の案内に対して納得がいかなかったため、今回の資料送付は明確にお断りしました。

企業側に求められる「適切なデータ収集」の姿勢

事業者が顧客情報を取得する際は、「目的達成に必要な最小限のデータにとどめる(データの最小化)」という原則がセキュリティやプライバシー保護の観点から重要視されています。

顧客のニーズに合わせた資料を絞り込みたいという企業側の意図は理解できますが、契約も決まっていない初期段階から過剰な個人情報を求めるやり方は、利用者に不安を与えるばかりか、万が一の漏洩時におけるリスクを無駄に高めることになります。

個人がこれほど自衛に神経をとがらせている時代だからこそ、企業側も「その場面で本当にその個人情報が必要なのか」という収集の必要性とリスクのバランスを、いま一度真剣に再考していただきたいと感じる出来事でした。

Let’s redoing!

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