
「これだけ連日ニュースで騒がれているのだから、もう誰も騙されないだろう」 「闇バイトなんてやったら人生が終わるなんて、誰でも知っているはずだ」
と思うが、現実は違います。卑劣な特殊詐欺の手口は今もなお、私たちのすぐ身近で続いています。そして、目先の欲やくだらない人間関係に流され、自ら「使い捨ての捨て駒(受け子)」になる底辺の人間も、一向に消え去る気配がありません。
先日、埼玉県所沢市で発生した痛ましい詐欺事件の容疑者が逮捕されました。この事件、実は「新車の納車に訪れた自動車ディーラーの社員が、まさに騙されている最中の親子を救った」という劇的な幕切れでも話題になった事件です。
今回はこの実例を基に、今も続く卑劣な詐欺の手口と、闇バイトに手を染めた者の悲惨な末路についてお話しします。
■ 事件の概要:狙われた85歳女性、3日間で340万円を詐取
埼玉県警組織犯罪対策3課と所沢署は、東京都練馬区に住む22歳と28歳の無職の男2人を詐欺の疑いで逮捕(または再逮捕)しました。
容疑は今年3月。所沢市に住む当時85歳の女性宅に、まずは医師を名乗る男から電話が入ります。
「息子さんが喉の痛みで病院に来ている」
これが全ての始まりでした。わざわざ「喉の病気」を騙るのは、あとで息子を装って電話をかけた際に「声が違っていても怪しまれないようにするため」の、非常に悪質な伏線です。
案の定、次に息子を名乗る男から電話が入ります。 「携帯や財布を電話ボックスに忘れた。会社に損害が出ているから、今すぐ金が必要だ」
パニックに陥った女性は、息子を助けたい一心で、わずか3日間の間に3回、計340万円もの現金をだまし取られてしまいました。
幸いにも、女性の娘が異変に気づき、本物の息子が警察に相談したこと。そして、新車の納車でたまたま自宅を訪れたホンダカーズの社員が、まさに犯人が親子を騙している現場(最後の現金をだまし取ろうとしていた瞬間)に居合わせ、機転を利かせて通報・逮捕に繋がりました。
もし、この偶然の救世主が現れなければ、被害額はさらに膨れ上がっていたはずです。
■ 「地元の友人」という名の地獄。闇バイトを誘うリクルーターの実態
今回の事件で、私たちが最も恐怖し、そして呆れるべきは、逮捕された2人の関係性です。
- 22歳・無職(実際に現金を受け取りに行った「受け子」)
- 28歳・無職(闇バイトを勧誘する「リクルーター」)
この2人、なんと「地元の友人同士」でした。 警察の調べによると、今年2月下旬に2人の間で何らかの「金銭トラブル」があり、それをきっかけに28歳の男が、22歳の男を詐欺の道へと引きずり込んだ(リクルートした)とみられています。
これこそが、今も後を絶たない「闇バイト」の縮図です。
「友達だから」「先輩の頼みだから」「貸した金を返せないならこれをやれ」 そんな甘い言葉や脅し文句で、人生を破滅させる犯罪の「最も逮捕されやすい役(受け子)」に仕立て上げられる。
22歳の「受け子」の男は容疑を認め、他にも数件の余罪があるとみられています。対して、彼をハメたはずの28歳の「リクルーター」の男は、警察の取り調べに黙秘を決め込んでいます。
地元の繋がりの結果が、これです。 一方はいいように利用されて逮捕され、もう一方は保身のために黙り込む。そこに友情など1ミリもありません。あるのは、若者を使い捨てにする冷酷な構造だけです。
■ 結論:私たちはどう身を守るべきか
どれだけ世間で「闇バイトは捨て駒」「必ず捕まる」と警告されていても、目先の金や目上の人間関係に流される底辺の人間は存在します。彼らは、私たちの親や祖父母が一生懸命働いて貯めてきた大切な資産を、言葉巧みにむしり取ろうと常に狙っています。
今回の手口をおさらいしておきましょう。
- 「医師」を名乗り、喉の病気を訴える(声が変わっている言い訳)
- 「携帯や財布を失くした」と焦らせる
- 「会社に損害が出る」と、今日中の現金を要求する
もし、みなさんのご家族にこのような電話がかかってきたら、絶対にその場でお金を渡してはいけません。
どれだけ息子本人のように聴こえても、一度電話を切り、必ず「元々知っている息子の携帯番号」へこちらからかけ直してください。
卑劣な詐欺犯や、使い捨ての闇バイトたちに、大切な家族の財産も未来も渡してはなりません。今一度、ご実家の両親や祖父母と「防犯のルール」について話し合ってみてください。
Let’s redoing!
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