
留守中や非対面で荷物が受け取れる「宅配ボックス」を使用される方も多いと思います。コロナ禍以降、設置するマンションや戸建てが急増し、今や生活に欠かせないインフラになっています。
しかし、そんな私たちの生活を便利にする設備が、いま特殊詐欺の「集金場所」として悪用されているのをご存知でしょうか?
今回は、警視庁が注意を呼びかけている最新の詐欺手口と、私たちが知っておくべき防犯対策についてまとめました。
ニュースの概要:被害金の回収に宅配ボックスが使われる
警視庁の発表によると、息子などになりすまして高齢者から現金をだまし取る特殊詐欺事件で、被害金の受け渡し場所に集合住宅の宅配ボックスが指定されるケースが相次いでいます。
- 直近の事件例
- 2025年8月、東京都内の女性(88)が800万円をだまし取られた事件。現金は練馬区にある国家公務員宿舎の宅配ボックスに入れられ、容疑者の男がそこから回収していました。
- 5月~6月にかけても、宮城県や横浜市でキャッシュカードや現金を宅配ボックス経由でだまし取られる事件が3件発生しています。
容疑者グループは、都内外でこうした悪用可能なボックスを10カ所以上もリストアップして把握していたとみられています。
なぜ宅配ボックスが狙われるのか?
かつて詐欺グループは、駅のコインロッカーなどを悪用することが多くありました。しかし、なぜ今は宅配ボックスなのでしょうか?理由は以下の3つです。
- 「防犯カメラ」の死角になりやすい 駅のロッカーと違い、集合住宅の奥まった場所にある宅配ボックスは、防犯カメラが設置されていない、あるいは人通りが少ない場所に置かれていることが多いためです。
- 「完全非対面」で完結してしまう 指示役、受け子、回収役などが、暗証番号のやり取りだけでお金を回収できるため、犯罪者同士すらお互いの顔を合わせずに受け渡しができてしまいます。
- 住民のフリをすれば怪しまれない 集合住宅の敷地内であれば、ただ荷物を取りに来た住民のように見えるため、周囲に怪しまれにくいという盲点があります。
捜査幹部のコメント 「コインロッカーは防犯カメラに映る場所が多く、人目につかないボックスが狙われている。住民しか利用できないようにするなど防犯面も考えてほしい」
私たちができる防犯対策
「うちは大丈夫」と思わずに、マンションの管理組合や個人単位で以下のような対策を意識することが大切です。
1. 管理組合や大家さんへの働きかけ(集合住宅の場合)
- 防犯カメラの設置・増設:宅配ボックスとその周辺をしっかり映すカメラを設置する。
- 部外者の立ち入り制限:オートロックの内側にボックスを設置する、または住民以外の利用を制限するシステムを導入する。
2. 個人のセキュリティ意識
- 不在票の管理に注意:ポストから不在票を盗み見られ、荷物(や悪用された中身)を勝手に取り出されるリスクもあります。ポストには必ず鍵をかけましょう。
- 不審な動きに目を光らせる:同じ人が何度も宅配ボックスを開け閉めしている、住民ではない見慣れない人が何度も出入りしているなど、違和感があれば管理会社などに相談しましょう。
まとめ
置き配ドロボウへの対策や、防犯・利便性のために導入したはずの宅配ボックスが、まさか重大な犯罪の「中継基地」にされてしまうとは皮肉なものです。
便利な道具だからこそ、防犯対策とセットで運用していく必要があります。皆さんのマンションや地域の宅配ボックスは、死角になっていませんか?今一度、周りの環境をチェックしてみてください。
Let’s redoing!
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