
先日、俳優の黒沢年雄さん(82)がX(旧ツイッター)で発信した「人生で一度も詐欺に騙されたことがない理由」がネットで話題になっていましたね。
黒沢さんは「お金の話はすぐ切る、無視する」「初対面の人は100%信用しない」「しつこければ『息子が警察官だから相談する』と言う」といった対策を挙げ、「騙される人の気が知れない、は言い過ぎだろうか…」と締めくくっていました。
一見、危機管理意識が高いようにも見えますが……正直に申し上げます。この発言、「少し考え方が古く、現代の現実を直視できていないのではないか」と感じざるを得ません。
現代の詐欺師は「プロ」である
「騙される人の気が知れない」というのは、被害者を責める典型的な精神論です。しかし、今の時代は「詐欺師は巧妙なプロであり、被害者はただの素人」。騙されて当たり前と言えるほど、彼らの手口は進化しています。
- 劇場型のマインドコントロール: 警察、銀行、役所などを完璧に演じ分け、被害者に考える隙を与えない。
- 最新テクノロジーの悪用: AIによる音声合成やディープフェイク動画を使い、本物の家族そっくりの声で電話をかけてくる。
- 弱みにつけ込む心理戦: 不安や焦燥感を極限まで煽り、正常な判断力を奪う。
これらを前にして、「自分は嗅覚が良いから大丈夫」「怪しい奴は無視すればいい」と過信すること自体が、実は一番危険なのです。これまで被害に遭わなかったのは、能力のおかげではなく、「たまたま運が良かっただけ」の時代に私たちは生きています。
過去には「騙された」エピソードも?
そもそも、黒沢さんは本当に「人生で一度も騙されたことがない」のでしょうか。
過去のインタビューなどを振り返ると、黒沢さんは大先輩である森繁久彌さんから「30歳までに稼いだ金はすべて使え」と言われ、それを真に受けて本当に使い切ってしまい、後から大後悔した……というエピソードを語っていたはずです。
これも見方を変えれば、「信じていた大先輩(の言葉)に、結果的に騙されて大損した」と言えなくもありません。いくら人生経験が豊富でも、人は信頼する相手や魅力的な言葉の前には、いとも簡単に財布の紐を緩めてしまう生き物なのです。
まとめ:過信こそが最大の敵
「自分だけは絶対に騙されない」という根拠のない自信は、プロの詐欺師にとって格好の餌食です。
黒沢さんのように「私は騙されない。騙される人の気が知れない」と現実を直視しない姿勢は、かえって自らの防犯意識に致命的な死角を作ることになりかねません。
大切なのは、「どんなに気をつけていても、人間は騙されることがある」と認めること。明日は我が身という危機感を持って、最新の手口に関心を持ち続けることこそが、現代を生き抜く本当の防犯対策ではないでしょうか。
Let’s redoing!
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