
特殊詐欺の被害が急増しており、手口も年々巧妙化しています。警察庁の発表によると、2026年1月〜8月の被害額は2,360.7億円(前年同期比+588.4億円)に上り、2026年上半期の集計では被害額・認知件数ともに60代が最多、被害額の約8割を50代以上が占めるという厳しい現状があります。
偽メールやSMSは本物と見分けがつかないほど精度が高く、「急いで手続きしないと使えなくなる」といった言葉で不安を煽ってきます。身近にすぐ相談できる家族がいないとき、パニックにならずに立ち止まるためのツールとして、「ChatGPTなどの生成AIに相談する」という方法が注目されています。
1. なぜAIが詐欺対策に有効なのか?
詐欺師の狙いは、ターゲットに「今すぐ支払わないと逮捕される」「今日中に手続きが必要」と思い込ませ、誰かに相談したり冷静に考える時間を奪うことです。
怪しいメッセージを受け取った際、AIに文章を見せるだけで「一旦手を止める時間」が生まれます。米国OpenAIの発表(2026年9月)によると、世界で週に約2,500万人がChatGPTで不審なメッセージやWebサイトを確認しており、確認の質問は週1億3,000万回を超えています。
米国では高齢者向けに「立ち止まり、考え、聞く」を教えるワークショップが開催されるほか、高齢者住宅でAIを活用した判定サービス「SeniorShield」が導入され、実際に8割以上の利用者が満足するなど、AI防犯の実績が広がっています。
2. 実践!AIに怪しいメッセージを確認してもらう手順
使い方は非常にシンプルです。届いたメッセージをコピペするか、画面のスクリーンショットをそのままAIに渡して質問します。
基本的な聞き方(プロンプト例)
「このメッセージは詐欺ですか?怪しい点と、次に何をすればよいか教えてください」 (文面またはスクリーンショットを添付)
テキストのコピーやスクショが難しい場合は、「〇〇銀行から『口座が停止された』というメールが来ました」と自分の言葉や音声入力で状況を説明するだけでも効果的です。
AIが指摘してくれる主な「怪しいポイント」
- 理由もなく支払いや確認を急がせている
- メール内のリンクから直接クレジットカード情報などを入力させようとしている
- 公式サイトやアプリから確認するよう案内していない
3. 利用する際の注意点と「怪しいと感じたとき」の対処法
AIは非常に頼もしい存在ですが、100%完璧ではありません。
- ハルシネーション(誤情報)の可能性:AIが間違った回答をする可能性や、情報不足で本物のメールを誤判定すること、逆に詐欺を見逃すリスクもゼロではありません。
- 最終判断は公式で行う:AIの回答内容にかかわらず、不審なメールに記載されたリンクは絶対に開かないでください。確認する際は、あらかじめブックマークした公式サイトや公式アプリからログインしましょう。
万が一、カード番号を入力してしまったら
- カード会社へすぐに連絡して利用停止の手続きをする
- お金を要求されている・支払ってしまった場合は、警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)へ相談する
まとめ:家族やシニア世代と一緒に使い方を共有しよう
日本でも60代の生成AI利用率は上昇傾向にありますが、「使い方が分からない」という声も多く聞かれます。
詐欺師が一番嫌がるのは「途中で手を止め、誰かに相談されること」です。「家族に聞くのは申し訳ない」「夜遅くて連絡しづらい」と一人で抱え込んでリンクを押してしまう前に、まずはChatGPTやGemini、ClaudeなどのAIに文面を見せてみてください。
スマホの操作方法とあわせて、ぜひご家族や周囲のシニア世代にもこの「AI防犯テクニック」を教えてあげましょう!
Let’s redoing!
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