
あなたの周りに「朝が極端に苦手」な子はいませんか?
「また遅刻?」「しっかりしなさい!」
学校や家庭で、こんな言葉をかけられて傷ついている子どもがいます。実はその背景には、起立性調節障害(Orthostatic Dysfunction: OD)という病気が隠れているかもしれません。
起立性調節障害とは?
起立性調節障害は、自律神経の機能不全によって引き起こされる疾患で、中学生の約10人に1人が発症すると言われています。主な症状は:
- 朝の極度の起床困難
- 立ちくらみやめまい
- 倦怠感や頭痛
- 動悸や息切れ
特徴的なのは、午後から夕方にかけて症状が改善し、普通に活動できるようになること。このため「怠けている」と誤解されやすいのです。
なぜ起こる?~医学的なメカニズム~
思春期(第二次性徴期)のホルモンバランスの変化が、自律神経の働きを乱します。具体的には:
- 血圧調節がうまくいかず、脳への血流が不足
- 横になっている状態から立ち上がった時に、血液が下半身にたまりやすい
- その結果、朝の起床時に強い症状が現れる
「怠け」との決定的な違い
起立性調節障害の子どもと、単に生活リズムが乱れている子どもを見分けるポイント:
起立性調節障害 | 生活リズムの乱れ |
---|---|
午後から調子が良くなる | 一日中だらだらしている |
学校に行きたい気持ちはある | 学校に行く意欲が低い |
体調不良の自覚がある | 特に体調不良を訴えない |
休日も朝は調子が悪い | 休日は昼まで寝ているが、趣味には熱中できる |
治療法と対処法
昭和医科大学の田中大介専門医によると、「すべての重症度に効く特効薬はなかなかない」とのこと。しかし、以下の方法で改善を目指せます:
1. 生活習慣の調整
- 水分と塩分を多めに摂取
- 就寝時は頭を少し高くする
- 起き上がる時はゆっくりと
2. 薬物療法
- 血圧を上げる薬
- 自律神経調整薬
3. 周囲の理解とサポート
- 学校との連携(遅刻・欠席の理解)
- ストレス軽減
大人ができること
「頑張れ」という励ましが逆効果になることも。代わりに:
- まずは小児科や専門医の受診を促す
- 学校の保健室や養護教諭と連携
- 本人の努力を認め、小さな進歩を褒める
思春期を過ぎると…
多くの場合、年齢とともに症状が改善していきます。しかし、適切な対処をせずに放置すると、不登校やうつ状態に発展するケースも。早期の気付きと対応が大切です。
もし自分がそうかも…と思ったら
「怠けているだけ」と自己嫌悪に陥る前に、恥ずかしがらずに受診しましょう。適切な診断を受けることで、自分に合った対処法が見つかります。
最後に
起立性調節障害は「見えない障害」です。周囲の理解が、子どもの心を救います。朝起きられない子がいたら、まずは「どうしたの?」と声をかけてみてください。その一言が、苦しんでいる子の支えになるかもしれません。
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