
大阪府警が、京都・兵庫など5府県で高級車を盗み続けたグループを一斉逮捕しました。5年間で46台(約2億6千万円相当)という大規模な被害が確認され、捜査が終結したとのこと。
この事件の特徴は、「CANインベーダー」という特殊な機器を使って車の電子制御システムをハッキングし、鍵を開けて盗むという手口。特にトヨタの高級車「アルファード」が狙われ、盗んだ車は岡山市の中古車販売店に転売されていたようです。
1. 犯罪グループの“ビジネスモデル”は採算が取れていたのか?
逮捕されたのは9人で、リーダー格とみられる西山寛一容疑者(59歳)は、すでに別の窃盗事件で公判中だったとのこと。
被害総額2億6千万円と聞くと、「すごい稼ぎだったのでは?」と思うかもしれませんが、実際のところはどうだったのでしょうか?
- 中古車販売店への売却価格はかなり安いはず
盗品は正規価格よりも大幅に安く買い取られるのが普通です。例えば、2000万円の高級車でも、数十万円~100万円程度で売却されていた可能性があります。- 46台で2億6千万円 → 1台あたり約565万円(被害額ベース)
- 実際の売却額は1台100万円と仮定 → 総額4600万円程度
- 9人で分配 → 1人あたり年間約100万円(5年間で500万円)
リスク(逮捕・刑務所行き)を考えれば、決して“おいしい商売”ではなかったことがわかります。
2. 刑事罰+民事賠償で「完全に赤字」確定
窃盗罪で有罪になれば、懲役刑(数年間)は免れません。さらに、被害者(車の所有者や保険会社)から民事訴訟で損害賠償を請求される可能性が高いです。
- 1台あたり565万円の賠償責任×46台 → 2億6千万円
- もちろん全額を9人で負担するわけではありませんが、主犯格は多額の支払いを求められるでしょう。
- 前科がつけば、出所後の就職も困難に。
「犯罪は割に合わない」という典型例です。
3. なぜ「CANインベーダー」が使われるのか?
この事件で注目されたのは、「CANインベーダー」という機器。これは車の電子システム(CAN通信)に不正アクセスし、鍵を開けるための装置です。
- 従来の車盗難 → 窓を割る、キーレスエントリーを妨害するなど、物理的な手口が多かった。
- CANインベーダーの場合 → 車内の配線に接続するだけで、エンジン始動やドアロック解除が可能。プロ仕様のツールを使うため、一般人の対策が難しい。
自動車メーカー側も対策を進めていますが、中古車市場での流通ルートの規制強化が必要かもしれません。
4. まとめ「犯罪は絶対に割に合わない」
- 5年で46台盗んでも、1人あたりの取り分は微々たるもの
- 刑事罰+民事賠償で人生が詰むリスク
- 技術犯罪でも、警察の捜査網からは逃げられない
今回の事件は、「一見スマートな犯罪でも、結局はリスクが大きすぎる」ということを如実に示しています。
「楽して稼ごう」という考えは、結局自分を追い込むだけ——そんな当たり前のことを、改めて考えさせられる事件でした。
Let’s redoing!
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