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職場のトップや取引先になりすまし、LINEなどのチャットツールを使って金銭を騙し取る「経営者なりすまし詐欺(ビジネスメール詐詐欺・BECの変形型)」による甚大な被害が静岡市で発生しました。

従業員の「社内指示には従わなければならない」という真面目な責任感や義務感を悪用する巧妙な手口であり、誰もが当事者となり得る脅威です。事件の経緯と防犯のポイントをまとめました。

被害の経緯:2時間で5,390万円を送金

事件が発生したのは静岡市内の介護施設。勤めていた56歳の男性職員のもとに、悲劇の始まりとなる1通のメールが届いたことから始まりました。

  • 【始まりのメール】 先月3日、男性のもとに「社長の名前」が表示されたメールが届きます。内容は「LINEで業務連絡を行いますので、先にグループを作成してください」というものでした。
  • 【LINEでの指示と孤立化】 メールを受け取った男性がLINEアカウントを伝えると、社長を名乗る人物から「本日、入金の予定がある。経理担当者をグループに招待してほしい。指示がある」とメッセージが届きました。
  • 【社長への電話連絡がつながらず…】 男性も不審に思い、念のため社長本人に電話で事実確認を試みました。しかし、運悪く電話はつながりませんでした。
  • 【「使命感」を利用した高額指示】 確認が取れないまま指示通り経理担当者をグループに追加すると、「これから9,90万円の支払いがある。口座情報を送るので振り込みの手配を進めてほしい」と送金を要求されます。男性は「社長からの指示には絶対に従わなければならない」という強い使命感から、わずか2時間のあいだに4回にわたって合計5,390万円を指定口座に振り込んでしまいました。
  • 【発覚】 送金後、改めて届いたメールの送信元アドレスを精査したところ、表示名は「社長」であるものの、実際のアドレスは全く見覚えのない不審なものであったことが判明。被害に気づくこととなりました。

なぜ騙されてしまったのか?巧妙な心理的トラップ

今回の詐欺手口には、人の心理や組織の隙を突く明確な仕掛けが存在します。

  1. 社長という権威(肩書)の利用 組織において最高責任者からの指示は最優先事項になりがちです。「すぐに対応しなければ業務に支障が出る」「従わなければ怒られる・責任を問われる」という心理的圧迫感が働きます。
  2. タイムリミットによる焦りの創出 「これから支払いがある」「今すぐ手配して」と急かすことで、被害者に冷静な思考や慎重な確認を行わせるスキを与えません。
  3. 電話連絡が取れなかったタイミングの悪さ 男性は一度電話で確認しようとしていますが、つながらなかったことで「メール・LINEの指示を信じるしかない」という状況に追い込まれてしまいました。

被害を防ぐための対策とポイント

警察や防犯機関では、このような詐欺被害を未然に防ぐために以下の点について強く呼びかけています。

  • 【アドレスの「表示名」ではなく「詳細」を必ず確認する】 差出人名に役員や社長の名前が大きく表示されていても、メールアドレス本体(@以降など)がランダムな英数字や見覚えのないドメインになっていないか必ず確認しましょう。
  • 【送金・振込指示は「直接の口頭確認」を鉄則にする】 メールやLINE、チャットツールのみで急な送金指示・振込先の変更指示があった場合は、いかなる理由であっても本人と直接対面するか、確実につながる電話で会話して確認が取れるまで絶対に送金しないルールを社内で徹底しましょう。
  • 【「確認が取れるまで動かない」社内風土の醸成】 「社長からの指示だから」と焦って動いてしまうリスクを減らすため、「重要な送金はダブルチェックを行い、本人確認が取れるまでは保留にしてよい」というセキュリティ意識を組織全体で共有することが重要です。

一見、日常の業務連絡に見えるメッセージの中にも大きな危険が潜んでいます。少しでも違和感を覚えたら一人で判断せず、周囲や本人へ確実に確認を取りましょう。

Let’s redoing!

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投稿者

だるまmob

2025年1月にSNS型投資詐欺により2億円を失った無職50代です。 過去は変えられませんが未来は変えられますと信じ、 何とか立ち上がろうとしている毎日です。

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