
せっかく汗水垂らして築き上げた財産を、卑劣な手口で騙し取る。その犯罪だけでも十分に悪質ですが、実はその裏には、「騙し取った現金をそのままでは使えないから、どこかで資金洗浄(マネーロンダリング)する」という、さらに根深い組織的な闇が存在します。
先日、まさにその「マネロン」の資金洗浄ルートの一端を担っていたとされる、中国籍の容疑者3人が逮捕されるというニュースがありました。今回はこの事件の概要と、私たちがこれから警察の捜査に期待することについて考えてみたいと思います。
ニュースの概要:無許可の「地下銀行」と特殊詐欺グループの繋がり
警視庁と沖縄県警の合同捜査本部が動いた今回の事件。逮捕されたのは、いずれも中国籍の3人です。容疑の詳細は以下の通りです。
🚨 銀行法違反(無許可営業)の疑い
- 曽 聡(そ そう)容疑者(26) / 専門学校生
- 林 梓強(りん しきょう)容疑者(24) / 無職
【容疑の内容】 昨年6~12月、SNSを通じて取引を依頼してきた中国籍の男子留学生に対し、現金約120万円を無許可で約5万元(中国人民元)に換金した疑い。(※警視庁特別捜査課は両容疑者の認否を明らかにしていません)
🚨 詐欺の疑い
- 何 清星(か せいせい)容疑者(27) / 無職
【容疑の内容】 警察官などをかたって電話をかけ、沖縄県の80代女性から現金500万円をだまし取った疑い。合同捜査本部は、何容疑者も上記2人と同じ「地下銀行グループ」の一員とみて調べています。
巧妙化するマネーロンダリングの手口
今回の事件で恐ろしいのは、1月に摘発された中国人特殊詐欺グループの詐取金(だまし取ったお金)が、東京都内にある容疑者らのマンションに持ち込まれていた疑いがあるという点です。
特殊詐欺で得た日本円の現金は、そのまま銀行口座に入れれば足がつきますし、海外へ送金するのも正規の窓口では厳しく監視されています。そこで彼らが利用するのが、国家の認可を受けずに秘密裏に為替取引を行う「地下銀行」です。
- 日本国内で高齢者などから現金をだまし取る
- その日本円を「地下銀行」の拠点(マンション等)に持ち込む
- SNSなどを通じて「人民元」に換金し、海外(中国など)へ資金を移動させる
このようにして、犯罪で得た汚れたお金を、追跡困難な綺麗な(あるいは一見して出所のわからない)お金へと変えていくのがマネーロンダリングの仕組みです。留学生などを巻き込みながら、SNSをツールとして使っている点も非常に現代的で狡猾です。
氷山の一角だとしても、一歩一歩進んでほしい
今回の逮捕劇は、おそらく巨大な国際犯罪組織の「氷山の一角」に過ぎないのかもしれません。末端の出し子や、国内の換金拠点をいくら潰しても、海外にいる主犯格や元締めにまでたどり着くのは容易ではないのが現実です。
しかし、「一歩一歩進んでいってもらいたい」。私たちは警察の捜査に対して、強くそう願わずにはいられません。
どんなに小さなルートであっても、それを一つずつ確実に潰していくことが、結果として犯罪組織の「資金源」を断つことにつながります。汗水垂らして働く人々や、お年寄りの不安につけ込むような犯罪を絶対に許してはなりません。
合同捜査本部の地道な、そして執念の捜査によって、今回の地下銀行グループの全容が解明され、さらなる上位組織の摘発へつながることを切に願っています。
Let’s redoing!
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