
兵庫県警の偽サイトが発見される
「警察を名乗る電話詐欺」といえば、これまでの手口は決まっていました。
──警察官を名乗る人物から電話があり、「あなたの口座が犯罪に使われています」「キャッシュカードを預かります」などと言って不安を煽る類のものです。
ところが最近は、その“なりすまし”がさらに巧妙化しつつあるようです。
兵庫県警が12月2日に発表した内容によると、同県警の偽サイトがインターネット上で確認されたとのこと。見た目は公式サイトとほとんど同じで、一見しただけでは気づかないほど精巧に作られていたそうです。
見た目は本物そっくり、しかし「違和感」が潜む
県警のサイバー企画課が説明したところでは、この偽サイトにはいくつかの特徴(違和感)がありました。
- 電話番号の記載がない
- 本来「各種相談」と表示されるメニューが「案件検索」に変わっている
- 「案件検索」を開くと入力フォームがあり、数字を入れると中国語でエラーメッセージが出る
また、公式サイトは「police.pref.hyogo.lg.jp」が正式ドメインですが、偽サイトのURLには「prefhyogo.top」など、紛らわしい文字列が含まれているとのこと。
サイト自体は公式サイトのコードをコピーして作られていたとみられ、サーバーはベトナムに存在していたそうです。
つまり、**非常に本物に近い見た目を用意しつつ、細部で詐欺に利用しやすいよう改変を加えた“偽装サイト”**であることが明らかになりました。
背景には「特殊詐欺の高度化」がある?
今回の偽サイトについては、警視庁がサイバーパトロール中に発見したとされています。
現在のところ、兵庫県警のサーバーが不正アクセスを受けた形跡や、データ流出は確認されていないとのことです。
では、何のために作られたのか。
兵庫県警は、警察官を装う特殊詐欺において、被害者の信用を得るために偽サイトが利用される可能性を指摘しています。
たとえばこんなケースが想定できます。
- 犯人から詐欺電話がかかってくる
- 「疑うなら兵庫県警のサイトで確認してください」などと言われる
- 犯人が誘導するURLにアクセスすると、それが“偽サイト”
- 見た目は完全に公式なので、被害者は「本物だ」と信じてしまう
これまでの電話詐欺が“口だけ”の演出であったのに対し、
ネット上に本物そっくりの環境を丸ごと用意するタイプへ進化していると言えるでしょう。
私たちが今できる対策
今回の件は兵庫県警をかたるものですが、今後は他県の警察や、行政機関、銀行、クレジット会社など、さまざまな“公式”を装った偽サイトが増える可能性があります。
対策としては、以下の点を押さえておくことが重要です。
● 公式サイトは検索エンジンで探す
URLを電話やメールで案内されても開かない。
公式情報は必ず自分で検索してアクセスする。
● ドメインの「.lg.jp」「.go.jp」を確認
日本の自治体・政府機関の公式サイトは、このドメインを使用します。
似た文字列(.top、.com、.netなど)は注意。
● 不審な入力フォームには絶対に個人情報を入れない
ID、カード番号、暗証番号、認証番号などは特に注意。
● 電話で「警察」や「金融機関」を名乗られたら一旦切る
こちらから公式番号に掛け直して確認する。
まとめ:偽装は電話から“サイト”の時代へ
今回の偽兵庫県警サイトの発見は、詐欺グループがインターネットを使った高度な手口へとシフトしていることを象徴しています。
「警察を名乗る電話」に留まらず、
“本物そっくりの警察サイト”まで用意して信用させる時代に突入したと言っても過言ではありません。
自分自身だけでなく、家族や高齢の親にも、
「知らないリンクを押さない」「公式サイトは自分で検索する」という基本を共有しておきたいところです。
Let’s redoing!
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