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「詐欺師に年齢は関係ない」——そんな言葉を痛感させる事件が、またひとつ起きました。
埼玉県上尾市に住む16歳の男子高校生が、年金機構の職員を名乗る電話詐欺に関与したとして、電子計算機使用詐欺と窃盗の疑いで逮捕されました。

「年金の過払い金がある」と信じ込ませた巧妙な手口

事件が発生したのは2025年9月。
埼玉県蕨市の65歳の女性のもとに、「年金機構の職員」を名乗る人物から電話がかかってきました。
「年金の過払い金があります。ATMを操作すれば還付金を受け取れますよ」——そう説明され、女性は指示どおりに最寄りの金融機関のATMへ向かいました。

電話口の男は、数字の入力を次々と指示。
女性は自分が「還付金の受け取り手続き」をしていると思い込み、実際には約49万9,000円を詐欺グループの口座に振り込まされていたのです。

被害女性は「自分が振り込み操作をしているとは思わなかった」と話しており、犯人側は“ATMでの操作を単なる手続きだと誤認させる”という、極めて巧妙な手口を使っていました。

「キリの悪い金額」が罠だった

警察によると、詐欺グループが指定した振込額「49万9,246円」という中途半端な数字にも意図がありました。
「キリのいい金額にしないことで、被害者に“これは振込金額ではなく、ただの確認コードや手続き番号だ”と錯覚させる狙いがあった」とのこと。

実際、埼玉県内ではこのような“キリの悪い金額”を使った詐欺が毎日のように発生しており、県警も「非常に多い手法」と警鐘を鳴らしています。

16歳の少年が「出し子」に

逮捕された高校生は、いわゆる「出し子」と呼ばれる役割。
被害者から振り込まれた現金を、上尾市内のコンビニのATMで引き出した疑いが持たれています。
指示役の大人が背後にいたとみられ、警察は詐欺グループの実態解明を進めています。

高校生が詐欺グループに加担する背景には、「お金を簡単に稼げる」「バイト感覚でできる」といった安易な誘いがあるケースが多いと言われます。
SNSや闇バイトサイトなどで「高額バイト」「すぐ稼げる」といった甘い言葉に釣られ、犯罪に加担してしまう若者が後を絶ちません。

電話で“お金のやりとり”は絶対にない

埼玉県警は、「電話でお金のやりとりを求めることは、どんな機関でも絶対にありえない」と強く呼びかけています。
少しでも不審に思ったら、その場で電話を切ること
そして、家族や警察、金融機関にすぐ相談することが大切です。

還付金詐欺の電話は、「年金」「医療費」「保険料」「税金」などを口実にしてかかってきます。
被害者の多くが「私はだまされないと思っていた」と語るように、手口は日々進化し、誰もが標的になり得ます。


◆被害に遭わないために覚えておきたいポイント

  1. 役所や年金機構が電話でATM操作を指示することは絶対にない。
  2. 還付金の手続きは、必ず郵送または公式サイトで行われる。
  3. 少しでも不安を感じたら、家族・警察相談ダイヤル(#9110)へ。
  4. 「還付金」「ATM」「操作」この3つの言葉がそろったら要注意。

年金機構をかたる詐欺は、全国でいまだに多発しています。
そして今回の事件が示すように、「詐欺を働く側にも年齢の壁はない」という現実があります。

若者が加害者にも被害者にもならないように、社会全体で防犯意識を高めていくことが求められています。


Let’s redoing!

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