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また一つ、胸が痛むニュースが飛び込んできました。単純そうに見えて、実は最も巧妙で悪質な詐欺の手口が、まだまだ私たちの身近で続いています。

兵庫県で74歳のアルバイト男性が、LINEで知り合った「投資に詳しいという女」から投資話を持ちかけられ、約1000万円もの大金をだまし取られたそうです。

この事件、他人事ではありません。むしろ、現代ならではの詐欺の「完成形」が詰まっているからです。少し詳しく見ていきましょう。

この詐欺、どこが「巧妙」なのか?

一見すると単純な詐欺ですが、その手口には現代のテクノロジーと人間心理を巧みについた要素が散りばめられています。

  1. 入口は身近な「LINE」
    いまやほとんどの方が使っているコミュニケーションツールを悪用されています。知らない人からの突然の連絡でも、SNSやLINEは心理的なハードルが低く、警戒心が緩みがちです。
  2. 「投資に詳しいという女」という人物像
    「優しく投資を教えてくれる女性」というのは、とても親しみやすく、信頼を築きやすい人物像です。専門知識があるふりをして権威性を演出し、「儲かる話」を囁かれると、つい心が揺らいでしまいます。
  3. 「利益は確実といえる」の魔法の言葉
    これが最大の赤信号です。金融の世界に「絶対」や「確実」は存在しません。不確実性を前提とする投資で、この言葉が出た時点で、それはほぼ100%詐欺だと考えて間違いありません。この甘い言葉が、私たちの欲深さや不安に漬け込んでくるのです。
  4. 時間をかけた信頼構築
    5月に知り合って、7月に送金しています。つまり、約2ヶ月かけてゆっくりと信頼関係を築き(のように見せかけ)、じわじわと誘いをかけていた可能性があります。短時間の焦らせ作戦とは異なる、忍耐強い手口です。
  5. 便利な「ネットバンキング」の悪用
    わざわざ銀行窓口に行く必要がなく、自宅やスマホから簡単に巨額の送金ができてしまう現代の便利さが、逆に詐欺師にとって都合の良いツールとなっています。

なぜ発覚したのか?~最後の砦「銀行の目」

今回、被害を食い止める(今回は残念ながら被害後ですが)きっかけとなったのは、男性の口座があった銀行が取引を不審に思ったことでした。
銀行には「異常な取引」を検知するシステムがあります。高齢者の口座から短期間に多額の資金が振り込まれるなど、不審な動きがあれば、顧客に確認の連絡を入れることがあります。この「銀行の目」が、最後の防衛ラインとなるのです。

今すぐできる!詐欺被害を防ぐ3つの原則

このような詐欺に引っかからないために、家族全員で共有しておきたい絶対的な原則があります。

  1. 原則その1:知らない人からの誘いは「すべて」疑う
    LINEやSNSでいきなり投資話や儲け話を持ちかけてくる人は、絶対に信用しないでください。本当に優良な投資案件なら、わざわざ見知らぬ人にラインで勧めることはありません。
  2. 原則その2:「確実」「儲かる」「絶対」は詐欺の合言葉
    これらの言葉を聞いたら、それは誘い水だと認識してください。脳内で即座に警報を鳴らしましょう。
  3. 原則その3:絶対に誰かに相談する
    一番危険なのは、「一人で悩み、一人で判断する」ことです。詐欺師は「ここだけの話」「誰にも言わないで」と秘密主義を促してきます。少しでも怪しいと思ったら、必ず家族や友人、最寄りの警察署や消費生活センターに相談してください。客観的な意見が被害を防ぎます。

今回の兵庫県の事件は、決して特別なことではなく、日本中のどこでも起きうる現実です。便利なツールは私たちの生活を豊かにしますが、同時に悪用する者も現れます。

「自分は大丈夫」という過信が一番危険です。この記事を、ご家族、特に高齢のご親戚の方と話し合うきっかけにしていただければと思います。みんなで注意し合い、声を掛け合うことが、詐欺師から大切な財産を守る最強の盾となるのです。


Let’s redoing!

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