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高齢者を狙う悪質な詐欺グループが、警察が実施する「だまされたふり作戦」そのものを利用するという、ずる賢い手口で被害を出しています。

群馬県前橋市で先日発生したこの事件。85歳の無職の女性が、警察官を装った男に「協力」を求められ、現金20万円をだまし取られてしまいました。

巧妙な手口の流れ

この詐欺は、以下のような段階を踏んで行われました。

  1. 第一の電話(市職員を名乗る男)
    • 午後5時頃、女性宅に「市職員」を名乗る男から電話がかかってきます。
    • 「厚生年金の残高が足りない。金融機関に手配して取りに行かせる」 などと虚偽の説明をし、女性の不安をあおります。
  2. 第二の電話(警察官を名乗る男)
    • 約30分後、今度は「警察官」を名乗る別の男から電話がかかってきます。
    • ここで、これまでの詐欺とは一線を画する、「だまされたふり作戦」を逆手にとった台詞が飛び出します。
    • 「犯人があなたの家に入っていくのを確認した。見張っているから金を渡して。渡した後に逮捕する。協力をお願いします」
  3. 現金の受け渡し(金融機関職員を装う男)
    • 警察官を名乗る男からの電話とほぼ同時に、今度は「金融機関職員」を装う男が女性宅を訪れます。
    • 女性は、「警察官」からの「協力要請」を信じ込み、この男に現金20万円を渡してしまいました。

「だまされたふり作戦」とは?

これは、実際に警察が振り込め詐欺被害を防止するために行う作戦の一つです。詐欺の被害に遭いそうな人に対し、警察官が事前に連絡を入れ、「もし詐欺師から電話がかかってきても、その通りにして、だまされたふりをしてください。その場で逮捕しますので」と協力を依頼するものです。

今回の詐欺グループは、この「警察官が協力をお願いする」という信頼性の高いシナリオを悪用しました。被害者に「これは警察の作戦なんだ」と思い込ませ、安心して現金を渡させてしまったのです。

県警察の注意喚起

群馬県警はこの事件を受けて、明確に注意喚起しています。

「電話連絡のみで、だまされたふり作戦をすることはない」

これは非常に重要なポイントです。警察が「だまされたふり作戦」を実施する場合、電話だけではなく、必ず警察官が直接会って詳細な説明を行います。 いきなり電話だけで「今から作戦を実行するからお金を渡して」などと指示することは絶対にありません。

私たちが気をつけるべきこと

  • 不意の電話には絶対に応じない: 市役所、銀行、警察などを名乗る不審な電話がかかってきても、まずは疑うことが大切です。
  • 「お金」や「キャッシュカード」の話が出たらストップ: 電話口でお金やカードの話が出た時点で、それはほぼ詐欺だと考えてください。
  • 相手の指示で行動しない: 「誰にも言わないで」「〇〇をして」などと指示されても、絶対に従わず、一旦電話を切りましょう。
  • すぐに相談を: 少しでも怪しいと思ったら、家族や、最寄りの警察署、交番にすぐに相談してください。電話の相手が「警察だ」と言っていても、それは嘘かもしれません。いったん電話を切り、ご自身で警察に電話をかけ直して確認することが有効です。

今回の手口は、これまでの「あなたの口座が悪用されている」「保証金が必要だ」といった類型とは異なり、市民の警察への信頼を利用している点で、特に悪質です。

高齢のご家族がいる方は、このような新しい手口があることをぜひ伝えてあげてください。少しの疑いと早めの相談が、大切な財産を守る最大の防御策です。

Let’s redoing!

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