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近年、SNSを悪用した投資詐欺が大きな社会問題となっていますが、2024年に入ってその傾向がさらに深刻化しています。特に今年は、YouTubeで流れる偽の広告から詐欺被害へつながるケースが急増しており、警察庁も強い警戒を呼びかけています。

昨年1年間の被害件数は49件だったのに対し、今年はなんと10月だけで159件もの相談が寄せられています。わずか1か月で前年の3倍以上という異常事態です。


◆ 今年の特徴:被害の入口が「YouTube広告」にシフト

警察庁のまとめによると、投資詐欺被害の入り口となったバナー広告や動画広告の媒体は、大きく変化しています。

  • 2023年(前年):Facebookなど、SNS広告が中心
  • 2024年(今年):YouTube広告が最多(1~10月で751件、全体の27.0%)
    • 前年同期の1.6%から急増

つまり、詐欺師たちが利用する“広告の場”がYouTubeへとシフトしている可能性が高いということです。YouTube広告は動画での訴求力が高く、信頼度も感じやすいため、ターゲットにされやすくなっています。


◆ 被害額は117億円…昨年の18倍に

さらに深刻なのは被害額です。

  • 2024年10月末時点の被害額: 約117億円
  • 昨年同期の18倍

ここまで急拡大すると、もはや社会的な危機レベルと言ってよいでしょう。


◆ 手口は「著名人を装ったLINEアカウント」への誘導

では、具体的にどのような手口でお金をだまし取るのでしょうか?

典型的な流れは以下の通りです。

  1. YouTubeに流れる広告に「著名経済アナリストが解説」「最新の投資ノウハウを伝授」などと表示される
  2. 広告にあるリンクをクリックすると、
    **“著名人を名乗るLINEアカウント”**へ誘導される
  3. LINEで丁寧に投資の説明を受け、相手を信用してしまう
  4. 指定された口座へ入金してしまう
  5. その後、連絡が取れなくなる

特に最近は有名投資家や経済アナリストの名前や顔写真を勝手に使うケースが多く、非常に信じやすい構造になっています。巧妙な日本語で詐欺師がコミュニケーションしてくるため、被害者は「本物だ」と思い込んでしまいがちです。


◆ 警察庁も注意喚起:「ホンモノ」からの情報をチェック

警察庁は公式X(旧ツイッター)で注意喚起を行っており、本人たちによる“本物のメッセージ”を紹介しています。

たとえば、広告に無断で名前を使われた経済アナリストの森永康平さんは、

「私がLINEを通じて投資の話をすることはありません」

と明確に発信しています。

これは非常に重要なポイントで、
「著名人が個別LINEで投資を教える」ことはまずありません。

こうした本人のメッセージを確認することで、詐欺広告を見破れる可能性が高まります。


◆ あなたを守るためのチェックポイント

SNS型投資詐欺に引っかからないために、次の点を意識してください。

✔ 知らない広告から投資話に進まない

どれほど魅力的な「儲かる話」でも、広告から入ってくる投資話にまともなものはほぼありません。

✔ 著名人がLINEで個別投資指導することはない

動画、バナー広告、DMすべて要注意。

✔ 相手が「急がないと損をする」「今だけ特別」などと言ったら赤信号

焦らせるのは典型的な詐欺の手口です。

✔ 手数料や送金先が個人口座なら絶対にNG

企業名が書かれていても偽装されていることがあります。


◆ まとめ:詐欺の手口は進化している。自衛もアップデートが必要

SNSの発展に伴い、詐欺の手口は年々巧妙化し、より自然で信頼できるように見える形に進化しています。特にYouTubeなど、普段から利用者の多いプラットフォームに広告が出てくることで、警戒心が薄れやすいのが現状です。

しかし、どれほど巧妙でも、
「広告経由の投資話」「LINEでの個別投資指導」
この2つはほぼ確実に詐欺。

「自分は大丈夫」と思わず、少しでも不審に感じたら、情報をすぐに検索したり、家族や友人、警察の相談窓口に問い合わせるなど、冷静な確認を心がけてください。

あなたの大切なお金を守るためにも、ぜひ今日から意識してみてください。

Let’s redoing!

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