
各地で発覚した投票不正の事実
本日7月21日は参議院議員選挙の投開票日ですが、期日前投票を含め各地で二重投票や失権者の投票など、選挙の公正性を揺るがす問題が相次いで発覚しています。
熊本県八代市の二重投票事例
八代市選挙管理委員会の報告によると、20日午前8時10分頃、植柳幼稚園の投票所で参院選の投票を済ませた男性について、年齢に違和感があったため確認したところ、案内はがきに記載されている有権者の親であることが判明しました。
問題の男性は、係員から名前を確認された際に「はい」と返答して投票を済ませていました。さらにこの男性は既に18日に期日前投票を済ませていたという二重投票の事実も明らかになりました。
八代市では臨時の選挙管理委員会を開き、警察に通報するとともに、2票とも有効として扱うことを決定。再発防止策として投票所での本人確認の徹底を図るとしています。
福島県白河市の失権者投票
白河市選挙管理委員会によれば、7月17日の期日前投票で、入場券を持参しなかった1人の失権者(選挙権を失っている人)に対し、誤って市の職員が投票用紙を渡し、参議院議員の県選挙区選挙の投票が行われました。
この投票用紙は既に投票箱に投函されており、失権者の票を特定できないため、市選管はこの票を「有効投票」として扱うとしています。職員は比例代表選挙の投票前に失権者であることに気づいたため、比例代表の投票は阻止されました。
福岡県福津市の代理投票問題
福津市では13日、期日前投票所を訪れた女性が、一緒に来た男性分の投票用紙と合わせて2票を投じる不適正な事案が発生しました。
詳細によると、有権者の男女2人が投票所を訪れ、スタッフが比例代表用の投票用紙をそれぞれに交付しましたが、男性が女性に投票用紙を渡し、女性が2枚に記載しようとしました。スタッフが注意すると、男性は「なんで同じ名前書くとにいかんとや」などと激しく詰め寄り、その隙に女性が2票を投じてしまったとのことです。
選挙制度の根本的な課題
これらの事例から浮かび上がるのは、現在の選挙管理制度に存在するいくつかの根本的な問題点です。
1. 本人確認の甘さ
八代市の事例では、名前を聞かれて「はい」と答えるだけで投票が可能だったことが問題です。運転免許証やマイナンバーカードなどの写真付き身分証明書の提示を義務付けるなど、より厳格な本人確認システムの導入が急務です。
2. 投票用紙の管理不備
福津市の事例では、交付された投票用紙が第三者に渡り、代理投票が行われてしまいました。投票用紙の管理方法を見直し、交付から投票までのプロセスをより厳密に監視する必要があります。
3. 失権者データベースの不備
白河市の事例は、選挙権を失った人々の情報が現場の職員に適切に共有されていないことを示しています。選挙権の有無をリアルタイムで確認できるシステムの整備が求められます。
4. 不正投票に対する抑止力の弱さ
公職選挙法の制約により、一度投票箱に入った票は開票時まで開けられないため、不正投票を事後的に排除することが困難です。このため、多くの場合、不正票も有効票としてカウントせざるを得ない状況が生じています。
法的観点からの考察
これらの行為は明らかに公職選挙法違反であり、詐欺罪に該当する可能性もあります。しかし現実には、投票が完了してしまった後では、法的な対応が難しいのが実情です。
福津市の事例のように、明らかな不正が確認された場合でも、投票箱を開けることができないため、不正票を排除する手段がありません。これは民主主義の根幹を揺るがす重大な問題です。
選挙の公正性を守るためには、不正行為に対する罰則の強化とともに、投票プロセスそのものの見直しが必要不可欠です。具体的には:
- 投票所への入場時に厳格な本人確認を実施
- 投票用紙の交付から投函までのプロセスを監視カメラで記録
- 選挙権の有無を即時に確認できる全国統一データベースの構築
- 不正行為が発覚した場合の迅速な対応プロセスの確立
有権者としてどう向き合うか
選挙の公正性は民主主義の基盤です。一人ひとりの有権者がこの問題を他人事ではなく、自分自身の問題として捉えることが重要です。
- 自分の選挙権を大切にし、正しい方法で投票する
- 周囲の人々にも正しい投票方法を伝える
- 選挙に関する疑問や不審な点は選挙管理委員会に問い合わせる
- 選挙制度改革について関心を持ち、意見を表明する
今回明らかになった問題は氷山の一角かもしれません。私たち有権者一人ひとりがこの問題に真剣に向き合い、より公正で信頼できる選挙制度の実現を求めていく必要があります。
選挙管理委員会や行政機関に対しても、再発防止策の徹底と制度改善を強く求めていかなければなりません。民主主義の質は、有権者一人ひとりの意識と行動によって決まるのです。
Let’s redoing!
#詐欺被害 #貧困層 #マイノリティ #弱者 #人権 #年収 #障害者 #ビジネス #再スタート #挑戦 #言葉