
静岡県伊東市に住む70代の無職女性が、投資アプリを使った詐欺に遭い、なんと4900万円もの大金をだまし取られました。
これは他人事ではありません。巧妙化するネット詐欺の手口と、私たちがどう身を守ればいいのか、しっかりと考えていきたいと思います。
被害の流れーなぜ4900万円も振り込んでしまったのか?
警察の発表によると、被害に遭われた女性は今年8月下旬、インターネットで「投資指導サイト」を閲覧していました。そこで目にした投資関連のバナー広告をクリックしたことが、すべての始まりでした。
そこから「投資アプリ」に勧誘され、アプリ内で以下のような言葉をかけられ続けます。
- 「投資のための資金が足りないので、お金を振り込んでほしい」
- 「必ず儲かる」
この言葉に誘導されるように、女性は9月下旬から10月中旬までの約1ヶ月間で、指定された個人や会社名義の複数の銀行口座に、10回以上も分割して現金を振り込み続けました。 その合計金額が、4900万円にものぼるのです。
最も巧妙だった手口ー「儲かっているのに引き出せない」
この詐欺の最も残酷で巧妙な点はここにあります。
投資アプリの画面上では、確かに「儲かっている」ように見えていたのです。
「資産が増えている」という表示を見せられ、「もっと投資すれば、さらに利益が膨らむ」と思い込まされて、さらに多額の資金を投入してしまうー。これは「仮想利益(見せ金)」と呼ばれる、詐欺師の常套手段です。
しかし、いざ利益を確定させてお金を引き出そうとすると、それはできません。女性はこの「儲かっているのにお金が引き出せない不自然さ」にようやく疑問を抱き、弁護士に相談。そこで初めて、これが完全な詐欺であったことを知らされたのです。
警察も強く警告「SNSやネットで知らない相手からの投資話は絶対に信じないで」
この事件を受けて、警察は明確に警告しています。
「SNS上で知らない相手から投資の話が出たら、それは詐欺です」
これはSNSに限りません。今回のように、ウェブサイトの広告や、一見もっともらしい「投資指導サイト」を経由して接触してくるケースも全て含まれます。
私たちができる対策ーお金を守る3つの原則
- 「絶対儲かる」は絶対にウソ
金融の世界に「絶対」はありません。「必ず儲かる」「損失は出ない」という言葉は、最も疑うべきサインです。 - 「入金だけ要求する」投資話は100%詐欺
本当の投資商品であれば、証券会社や銀行など、しっかりとした金融機関を通じて行うものです。個人の銀行口座や、聞いたこともない会社の口座に直接振り込むように要求するものは、すべて詐欺だと考えてください。 - 「画面の数字」を信用しない
今回の事件のように、画面上で利益が膨らんでいるように見えても、それは単なる数字(見せ金)に過ぎないことがほとんどです。実際に自分の口座にお金が戻ってきて初めて「利益」と言えるのです。
もし疑わしいと感じたら…迷わずプロに相談を
「これはおかしいかも?」と少しでも感じたら、それはあなたの直感が危険を察知している証拠です。そのまま相手のペースに巻き込まれず、すぐに行動をストップしましょう。
- 最寄りの警察署や消費生活センターに相談する
- 信用できる家族や友人に話してみる
- 弁護士に相談する(今回の女性のように)
高齢者に限らず、誰もが狙われる可能性があるネット詐欺。この悲しい事件を他人事とせず、ご家族やご近所の方とこの話題を共有し、みんなでお金と安心を守るネットリテラシーを高めていきたいものです。
ご注意ください
この記事はニュースをもとにした注意喚起が目的です。具体的な投資助言を行うものではありません。投資に関しては、必ず信頼できる金融機関に直接ご相談ください。
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