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2025年も幕を閉じようとしていますが、残念ながら詐欺被害のニュースが絶えることはありませんでした。それと同時に、ネット上では被害者に対して「なぜ騙されるのか」「自業自得だ」といった、心ない言葉が投げかけられる光景もよく目にしました。

しかし、詐欺の実態を知る専門家たちは口を揃えてこう言います。 「詐欺師は、いわゆる『バカ』を狙うことはありません。本当に狙われているのは、自分は大丈夫だと思っている、少し賢い人たちなのです」

今回は、なぜ善良で知的な人々がターゲットになるのか、そのメカニズムを紐解きます。


1. 詐欺師が「賢い人」を好む3つの理由

なぜ、高い教育を受け、社会経験も豊富な人が騙されてしまうのでしょうか。そこには詐欺師が計算し尽くした「心理的な罠」があります。

① プライドが「引き返せない状況」を作る

賢い人ほど、自分の判断に自信を持っています。もし途中で「何かおかしい」と気づいたとしても、「自分が間違っているはずがない」「自分の選んだ投資先(あるいは相手)が偽物であるはずがない」という心理(認知的不協和)が働きます。自分のプライドを守ろうとするあまり、自分自身に言い訳をしてしまい、結果として深追いをし、被害が拡大してしまうのです。

② 「資産」と「知識」を持っている

詐欺師もビジネスとして動いています。資産を持っていない人や、金融の知識が全くない人を相手にしても、彼らにとっての「収益」にはなりません。 高度な投資詐欺や複雑なスキームを理解できるだけの知能があり、かつ自由に動かせる資産を持っている人。それこそが、詐欺師にとっての「最良の顧客」になってしまうのです。

③ 詐欺と無縁の「善人」である

ターゲットになる方の多くは、これまで誠実に生きてきた善人です。自分が人を騙すことを考えないため、相手も自分と同じように誠実であるという前提でコミュニケーションをとってしまいます。詐欺師はこの「善意」を最大限に利用します。


2. 「プロ」対「アマチュア」の圧倒的な差

「気をつければ防げる」という考えは、プロのボクサーと素人がリングに上がって「ガードを固めれば勝てる」と言うようなものです。

詐欺師は、人を騙すことのプロです。彼らは24時間365日、どうすれば人の心を動かし、信じ込ませ、金を奪えるかだけを研究しています。 暗号化されたチャットルームで最新の手口を共有し、組織化され、AIなどの最新技術すら使いこなします。

日常生活を送り、仕事や家事に追われる一般の私たちが、24時間体制で攻撃を仕掛けてくる「詐欺のR&D(研究開発)チーム」に一人で立ち向かうのは、そもそも無理があるのです。


3. 悪いのは100%「加害者」である

Forbesなどの経済誌も指摘している通り、詐欺は今後も形を変え、決してなくなることはないでしょう。デジタル化が進むほど、その手口は巧妙になり、誰もが被害者になり得る時代です。

ここで私たちが強く認識すべきことは、**「悪いのは100%加害者である」**というシンプルな事実です。

  • 盗まれる方が悪いのではなく、盗む方が悪い。
  • 騙される方が悪いのではなく、騙す方が悪い。

ネット上での二次被害(被害者への誹謗中傷)は、被害者をさらに孤立させ、行政や警察への相談を躊躇させることにつながります。それは結果として、詐欺師たちをさらにのさばらせることに他なりません。


これからの社会に求められること

被害に遭われた方は、金銭的な損失だけでなく、「自分を信じられなくなる」という深い心の傷を負います。

行政には、犯人の検挙や資産の凍結はもちろんのこと、**被害者の心のケア(サイコロジカル・ファーストエイド)**にも一層の力を注いでほしいと願います。そして私たち社会の一員にできることは、無責任な批判をやめ、詐欺の手口を正しく知り、お互いに注意を促し合える環境を作ることです。

一年の終わりに、この言葉を刻みたいと思います。 「詐欺に遭うのは、あなたが愚かだからではありません。あなたが誠実で、守るべきものを持っていたからです」

来年こそは、誰もが安心して暮らせる社会に近づけるよう、私たち一人ひとりの意識をアップデートしていきましょう。

Let’s redoing!

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