
「有名投資家になりすまし、60代男性から4000万円を騙し取った」
徳島県警が10月20日に逮捕した34歳と55歳の男たち。彼らは巧妙なLINEメッセージで投資話を持ちかけ、巨額をだまし取ったとされています。
しかし、もっと驚くべきは、被害に遭った男性が同じ3月に、同様の投資詐欺で500万円も失っていたという事実です。
「2度も引っかかるなんて」——そう思ったあなたこそ、次の標的になるかもしれません。
なぜ人は同じ罠にはまるのか?
一度詐欺に遭った人は、「もう騙されない」と警戒心を強めるはず。そう思うのが普通です。しかし現実は逆で、詐欺師たちは「一度騙された人」を特に狙います。その理由とは:
1. 心理的ブランコ効果
最初の詐欺で「投資」という概念に慣らされ、心理的なハードルが下がっています。2回目の接触では、「前回は失敗したけど、今回は本物かも」という期待を巧みに刺激されるのです。
2. 負けを取り戻したい心理
500万円の損失があると、「なんとかして取り戻したい」という心理が働きます。詐欺師はこの感情を徹底的に利用。「今回は確実な話です。前回以上の利益を」と、弱みに付け込んでくるのです。
3. カスタマイズされた脚本
2度目の接触では、前回の会話内容や投資への関心領域を分析した上で、より精密な嘘が仕掛けられます。「あなたの好みや経験を考慮した提案」だからこそ、説得力が増すのです。
プロの詐欺師は“心理の専門家”
逮捕された男たちは、単なる犯罪者ではありません。彼らは人間心理のプロフェッショナルです。
・信頼構築の技術:有名投資家や実在する企業のスタッフを名乗り、最初は小さな成功話から始める
・緊急性の演出:「今だけのチャンス」「限定募集」で考える時間を与えない
・社会的証明の偽装:「他にも多くの成功者が」という虚偽の実績を示す
そして最も危険なのは、「受け子」と「リクルーター」という分業化されたシステムです。これは単独犯ではなく、組織的な犯罪であることを示しています。あなたが相手にしているのは、1人の詐欺師ではなく、洗練された犯罪組織なのです。
私たちにできる防御策
- 「2度目は大丈夫」という過信を捨てる
過去に詐欺に遭った経験がある方は、むしろより高い警戒心が必要です。あなたの情報は詐欺師グループ間で共有されている可能性があります。 - 投資話には「即決断しない」ルールを作る
本当に儲かる話なら、数日待ってもチャンスは消えません。家族や信頼できる第三者に必ず相談しましょう。 - 公的機関に確認する
不審に思ったら、すぐに消費生活センターや警察に相談を。同じ手口の被害情報が既にあるかもしれません。
被害は「弱い人が悪い」ではない
「また騙されたの?」という周囲の無理解が、被害者をさらに苦しめます。詐欺師の手口は日々進化し、私たちの想像をはるかに超える巧妙さです。むしろ、「こんなにも巧妙なら騙されてもおかしくない」と認識することが、社会全体の防御力を高める第一歩です。
この徳島の事例は、特殊詐欺が単なる「嘘つきの犯罪」から、「高度な心理学を応用した組織犯罪」へと変貌していることを示しています。他人事ではないと認識することが、自分と大切な人を守る最善の策なのです。
あなたのその「まさか自分が」という油断が、詐欺師にとって最大のチャンスです。情報を共有し、話し合うことから、詐欺に強い社会を作っていきましょう。
Let’s redoing!
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