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「マッチングアプリで知り合った相手に高級バーに誘われ、法外な請求をされた」——そんなニュースを目にしたことがある人も多いだろう。最近では、この手の詐欺が単なる「ぼったくり」から、より組織的で巧妙な「美人局(つつもたせ)詐欺」へと進化している。

警視庁が先日発表した逮捕事件は、その実態を如実に物語っている。無職の池田琉之介容疑者(22)ら20代の男女3人が、マッチングアプリで知り合った男性から約720万円もの金品をだまし取ったという。手口は悪質で、被害者の携帯電話を取り上げ、複数のATMを連れ回して現金を引き出させ、限度額に達すると日付が変わるまで監視し続けたというから、もはや窃盗や監禁に近い行為だ。

■ 単純だが効果的な手口
この詐欺の手口は、一見単純に見える。マッチングアプリで接触→気の利いたバーに誘い込む→法外な代金を請求→支払えないと言われると「損害賠償」名目でさらに要求——という流れだ。しかし、この単純さこそが危険なのである。誰でも実行可能なため、組織的に広がりやすく、また被害者も「自分が騙されるはずがない」という油断から陥りやすい。

特に注目すべきは、現金630万円に加え、約90万円相当のネックレスなども要求している点だ。現金だけでは追跡が難しいが、高価な物品まで要求するということは、組織的な資金調達や換金を目的としている可能性が高い。

■ 組織の存在を匂わせる証拠
この事件では、すでに関連して14人が逮捕・起訴されている。これだけ多くの人物が関与しているとなると、明らかに単独犯ではない。警視庁も「指示役がいるとみて調べる」と発表しており、背後に「元締め」や「ラスボス」的な存在がいる可能性が高い。

興味深いのは、逮捕された3人の対応だ。池田容疑者は「覚えていません」と否認している一方、他の2人は容疑を認めている。この違いは、関与の度合いや立場の違いを示しているのかもしれない。

■ なぜ若者が巻き込まれるのか
逮捕された容疑者らは20代と比較的若い。彼らがなぜこのような犯罪に手を染めることになったのか——経済的な困窮や、SNSを通じたリクルート、あるいは「簡単に儲かる」という甘い言葉に誘われたのか——背景には現代ならではの事情があるだろう。

■ 被害に遭わないために
このような詐欺から身を守るにはどうすればよいか。まず、マッチングアプリで知り合った相手と初めて会う場合、行き先が不明なバーやクラブは避けるべきだ。また、いきなり高額な請求をされた場合は、ためらわずに110番通報する勇気が必要だ。今回の事件では、被害者が携帯電話を取り上げられ、複数のATMを回らされたというが、公共の場で助けを求める方法も考えておくべきだろう。

■ 社会全体で対策を
この問題は個人の注意だけでは解決できない。マッチングアプリ事業者側の対策や、警察の取り締まりの強化、そして何より、若者がこのような犯罪に巻き込まれないための教育や社会環境の整備が必要だ。

「ぼったくりバーと美人局のマッチング詐欺」は、単なる特殊詐欺の一つではなく、現代の社会問題の縮図と言える。私たちはこの事件から、デジタル時代の新たな犯罪の形と、それに対処する方法を学ばなければならない。

Let’s redoing!

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